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血管新生阻害剤の先行投与は抗腫瘍効果を増強する~腫瘍血管正常化を活かした新たな治療スケジュールを提案~(歯学研究院 教授 樋田京子)

2023年3月6日

ポイント

●血管新生阻害剤の先行投与が抗癌剤や免疫チェックポイント阻害剤の治療効果を高めることを証明。
●血管新生阻害剤を先行させた治療スケジュールの開発に貢献。
●肺癌患者の予後改善への寄与に期待。

概要

北海道大学大学院歯学研究院の樋田京子教授、間石奈湖助教、同大学院医学研究院の今野 哲教授、榊原 純講師、同大学院医学院博士課程の佐藤峰嘉氏、藤田医科大学医学部(前北海道大学病院)の樋田泰浩教授らの研究グループは、血管新生阻害剤の先行投与が、併用される抗癌剤や免疫チェックポイント阻害剤(以下、ICI)の抗腫瘍効果を増強する可能性を示しました。

肺癌は最も予後不良の癌の一つです。治療には殺細胞性抗癌剤と血管新生阻害剤やICIが併用されます。血管新生阻害剤は、未熟で漏れやすく機能が障害された腫瘍血管を正常化し、腫瘍組織への薬剤や免疫細胞の送達を改善します。ICIは腫瘍組織内に浸潤する免疫細胞の活性を維持する効果があります。しかし、これらの薬剤を併用しても、依然として治療効果は十分ではありません。

研究グループは、血管新生阻害剤による腫瘍血管の正常化には投与後数日かかることを鑑み、血管新生阻害剤を先行投与し、血管が正常化されてからICIを投与する方がより大きな治療効果が得られるのではないかと考えました。まず、マウス肺癌モデルを用いて血管新生阻害剤を投与し、血管の正常化に伴う腫瘍組織低酸素と免疫細胞浸潤の改善には3日間かかることを見出しました。そこで血管新生阻害剤投与3日後に抗癌剤パクリタキセルとICIを投与したところ、同時投与よりも抗腫瘍効果が大きくなることが分かりました。本研究により、血管正常化後に免疫チェックポイント阻害剤や抗癌剤による治療を行うことがより効果的であることが示唆されました。

なお、本研究結果は2023219日(日)、Cancer Medicine誌にオンライン公開されました。

論文名:Angiogenic inhibitor pre-administration improves therapeutic effects of immunotherapy(血管新生阻害剤先行投与が免疫療法の治療効果を改善する)
URL:https://doi.org/10.1002/cam4.5696

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本研究の成果の概要図