皇冠即时比分_皇冠篮球比分网-劲爆体育官网@

图片
新着情報

ホーム > プレスリリース(研究発表) > 便利で安全なポリエステル系高分子材料の合成法を確立~環境低負荷かつ高機能な高分子合成の加速に期待~(工学研究院 教授 佐藤敏文)

便利で安全なポリエステル系高分子材料の合成法を確立~環境低負荷かつ高機能な高分子合成の加速に期待~(工学研究院 教授 佐藤敏文)

2021年5月13日

ポイント

●合成に時間がかかる,生分解性高分子から構成されるブロック共重合体をワンステップで合成。
●食品添加物にも使用される化合物「アルカリ金属カルボン酸塩」を触媒として使用。
●より安全で便利,環境低負荷で高機能な高分子材料開発の加速に期待。

概要

北海道大学大学院工学研究院の佐藤敏文教授と磯野拓也准教授及び重慶理工大学の夏 小超講師らの共同研究グループは,環境や人体に安心?安全な触媒を用いることで,三次元構造?配列を制御したポリエステル系ブロック共重合体の簡便合成法の確立に成功しました。

性質の異なる複数の高分子から構成されるブロック共重合体は,その組み合わせや組成比,さらにはトポロジカルな構造に応じて,単一成分の高分子では実現できない興味深い物性や機能を発現できることから,様々な分野で機能性素材として活用されています。

しかし,ブロック共重合体の合成には多くの手順が必要であるうえ,大量の化学物質を添加するため,人体や環境への負荷が問題視されています。このため,実用化に向けて,簡便かつ環境にやさしい合成法の確立が求められています。

研究グループは,アルカリ金属カルボン酸塩を触媒とすることで,生分解性高分子から構成されるポリエステル系ブロック共重合体を無溶媒かつ一段階(ワンステップ)で合成できることを発見しました。触媒に用いたアルカリ金属カルボン酸塩は,酢酸ナトリウムに代表されるように食品添加物として使用されるほど安全であり,従来の有機金属触媒を用いた場合に比べて安心?安全と言えます。

また,この合成法によって得られたブロック共重合体は,エラストマーや接着剤として応用できることがわかっています。以上のように,本研究の発見は環境低負荷かつ高機能な高分子材料の開発に大きく貢献するものと期待されます。

なお,本研究成果は,202152日(日)公開のACS Catalysis誌にオンライン掲載されました。

詳細はこちら


スマートな合成法の概要図