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淡路島の恐竜化石を新属新種「ヤマトサウルス?イザナギイ」と命名~恐竜類ハドロサウルス科の起源~(総合博物館 教授 小林快次)

2021年4月27日
北海道大学
岡山理科大学
人と自然の博物館

ポイント

●ヤマトサウルスが原始的なハドロサウルス科で,科の起源において重要であることを解明。
●ハドロサウルス科の起源はアジアとアメリカ東部で,その後アジアで大繁栄を始めたことを示唆。
●東アジアは,原始的なハドロサウルス科において,数千万年間のレフュジアだった可能性を示唆。

概要

北海道大学総合博物館の小林快次教授,岡山理科大学の高崎竜司研究員,兵庫県立人と自然の博物館の久保田克博研究員,米国?サザンメソジスト大学のアントニー?フィオリロ博士の研究グループは,2004年に兵庫県淡路島南部の洲本市の白亜紀最末期(約7,200万年前)の地層から発見されていた恐竜化石の研究を行いました。先行研究では,ハドロサウルス科のランベオサウルス亜科に属すと学会発表されていました。

本研究によってこの恐竜化石が,ランベオサウルス亜科ではなく,原始的なハドロサウルス科であることを明らかにし,新属新種として「ヤマトサウルス?イザナギイ(伊弉諾の倭竜という意)」と命名しました。これまでハドロサウルス科の大繁栄の鍵は,食に関わる顎や歯の進化だとされていましたが,本研究によって,肩や前肢の進化が,ハドロサウルス科の起源において重要であることを示唆しました。ハドロサウルス科の起源においては長年の議論が行われていますが,本研究では起源がアジアとアメリカ東部(アパラチア)にあり,その後大繁栄を始めた場所はアジアであることを示唆しました。また,ヤマトサウルスは,約2千万年前に現れたハドロサウルス科の生き残りの可能性があり,当時の東アジアは,原始的なハドロサウルス科において,2千?3千万年間のレフュジア(昔のままの種が残存している地域)であった可能性を示唆しました。白亜紀末の地層から,原始型(ヤマトサウルス)と進化型(カムイサウルス)の産出をアジアで初めて確認し,恐竜の生活圏の地域性を表している可能性を提唱しました。

なお,本研究成果は,2021427日(火)オンライン公開のScientific Reports誌(Nature Publishing Group)に掲載されました。

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兵庫県から発見されたヤマトサウルス(左)と同時代の北海道に生息していたカムイサウルス(右)の復元画。