本分科会は2005年にソウル大学航空宇宙工学科のW. I. Lee教授と人間機械システムデザイン専攻の成田吉弘教授の企画によりスタートし,本年で5年目となります。例年,機械工学・航空工学全般に渡るさまざまなテーマを含むシンポジウムを開催しており,今回は「Fluid and Thermal Engineering」,「Bio and Nano Technology」,「Structure」,「Robotics」,「Combustion」の5つのセッションがありました。特に,本分科会では,学生間の交流に力を入れており,学生を主体としたシンポジウムも別途平行して開催しました。本学から教員9名,学生6名,ソウル大学からは教員10名,学生7名が講演を行いました。まず,本シンポジウムの準備にご尽力いただいた,S. J. Song教授の司会のもと,ソウル大学側ChairのW. I. Lee教授からソウル大学航空宇宙工学科の現状の紹介,北海道大学側Chairの佐々木から本学工学研究科機械系専攻の紹介を行いました。その後,教員,学生に分かれ,教員側のシンポジウムでは北大側の実質的な団長である藤川教授の流体力学に関わる講演から始まり,今回初参加の大橋教授,山田准教授,本田助教の講演,ソウル大学側からは,H. C. Choi教授,K. Y. Suh教授,W. I. Lee教授の講演などがありました。いずれの話題でも熱心な討論が行われ,予定を1時間近く超過するほどでした。学生側のシンポジウムは,ほとんどの学生が初参加であったためか,はじめは緊張した面持ちでしたが,次第に緊張感も取れ屈託のない意見交換が行われました。最後に本分科会の開催に際して学術国際部国際企画課の皆様に大変お世話になりました。ここに謝意を表します。
本分科会は,ソウル大学のThe Center of Science Education for the Next Societyの主催で11月23日(日)に開催されました。午前の“Session I 理科授業の分析方法についての研究”と,午後の“Session II 教師教育の日韓比較”という2本の柱から構成されています。Session Iでは,教師の発問に着目した授業分析についてソウル大学のJunehee Yoo教授の講演,ベテラン教師と新人教師の授業を比較分析した東京学芸大学の三石初雄教授の講演,言語学の視点から行われた授業分析として,筆者の講演,ソウル大学のChan−Jong Kim教授とSeung−Ho Maeng研究員の講演が行われました。このセッションは,科研費補助金(代表:三石教授)によるYoo教授と私たちとのこれまでの研究交流の成果を踏まえて企画されました。Session IIでは,まず韓国の教師教育の現状と将来構想について,Youngdal Cho教育学部長の講演(Heui−Baik Kim教授と共著)が行われました。続いて日本から,北海道教育大学の田中実教授が教職大学院について,本学教育学研究院の梅津徹郎教授が学部段階の教師教育について講演しました。6年制教員養成という日本でホットな話題も議論され,日韓の教師教育についてさまざまな角度から意見交換できました。最後の討論で,来年度の分科会に向けてのトピック案がいくつか出され,今後詰めていくことに決まりました。